就業規則作成

就業規則に記載する内容(絶対的記載事項)

就業規則に記載する内容

 

就業規則に定めるべき事項は
労働基準法に定められております。

 

こちらでご案内することは
「最低限の内容」であり、必要十分な内容では御座いません。

 

その点について誤解の内容にお願い致します。

 

大きく分けると3つの内容に分類されます。

 

・絶対的記載事項
 法律上、必ず記載しなければいけない項目です。
 記載がなければ、就業規則として不備のあるものになります。

 

・相対的記載事項
 制度を設ける場合は必ず記載する必要がある項目です。
 制度自体がない場合は、記載する必要はありません。

 

・任意記載事項
 就業規則に定めるかどうか、自由な項目です。

 

その中でも絶対記載事項に関してみていきましょう。

 

絶対的記載事項

 1、始業時間
   業務の開始する時間を定めなければなりません。
   交代制の勤務などがある場合はその全てについて明記する必要があります。

EX) ※始業時間・終業時間・休憩時間はまとめて表記することが多いです。
第●条 労働時間は1日8時間1週間に40時間とする
  2 始業の時間・終業の時間・休憩時間は以下の通りとする。ただし、業務の都合その他の事情により、これらを繰り上げ、または、繰り下げることがある。その場合は、前日までに労働者に通知する。

 

始業時間  8時30分      休憩時間12時00分〜13時00分まで
終業時間 17時30分

 

 2、終業時間
   始業時間と同じ。

 

 3、休憩時間
   休憩時間を設定する場合は「取らせ方」と「取らせる時間」をそれぞれ法に従って定める必要があります。
   休憩を付与しなけければならない時間
    ・6時間以内の労働→休憩付与の義務なし
    ・6時間を超え8時間以内→少なくとも45分以上の休憩を付与すること。
    ・8時間を超える労働→少なくとも60分以上の休憩を付与すること
   休憩について定める際に必要な3つの原則
    ・労働時間の途中で与えなければならない。
    ・一斉に与えなければならない。
    ・自由に利用させなければならない。
    ※一定の職種ではこの原則が適用されません。別にご案内致します。

 

 4、休日
  何曜日 を休日とするかあるいは国民の祝日を休日と するかについて規定していません 。 1週間の中で何曜日を休日としても、また、週によって異なる曜日を休日としても差し支えありません。さらに、勤務の実態に合わせて、 労働者 ごとに異なる日に交替で休日を与えることもできます。

EX)第●条 休日は、次のとおりとする。

@ 土曜日及び日曜日
A 国民の祝日(日曜日と重なったときは翌日)
B 年末年始(12月 日〜1月 日)
C 夏季休日( 月 日〜 月 日)
D その他会社が指定する日

業務の都合により会社が必要と認める場合は、あらかじめ前項の休日を他の日と振
り替えることがある。

 

 5、休暇
  休日と休暇の違いとは?

 

 休日→労働者が労働義務を負わない日
 休暇→労働者が労働する義務がある日に、会社がその労働義務を免除する日

 

 休暇の項目は一般的に年次有給休暇についての定めをしております。
 事業所独自の休暇の制度をこちらで設けても問題御座いません。
 設定すべき項目は少し多くなりますので、こちらでは冒頭部部のみのご案内にさせて頂きます。

EX)採用日から6か月間継続勤務し、所定労働日の8割以上出勤した労働者に対しては、10日の年次有給休暇を与える。その後1年間継続勤務するごとに、当該1年間において所定労働日の8割以上出勤した労働者に対しては、下の表のとおり勤続期間に応じた日数の年次有給休暇を与える。

 6、労働者を2組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項
 早番・遅番などの交代制勤務で就業させる際の細かな内容を定める必要があります。

EX)各人の始業及び終業の時刻は、法定労働時間の範囲内で定めた勤務割により1か月ごとに定めるものとし、当該勤務割は、対象期間の起算日までに各人に書面で通知する。

 

2前項の勤務割で定めるシフトは次のとおりとする
(1)Aシフト 始業8時 就業17時 休憩 正午から1時間
(2)Bシフト 始業13時 就業21時 休憩 18時から1時間
(2)Cシフト 始業15時 就業24時 休憩 19時から1時間

 7、賃金の決定、計算の方法
 賃金の定め方に関する規定です。
 通勤手当、役職手当などの諸手当に関することもこの内容に含まれます。
 その他にも残業代の計算方法、休日出勤時の計算方法など定めるべき事項は多岐に渡ります。
 こちらの内容は一番トラブルになる可能性が高い項目になります。
 公平かつ公正な制度設計をすることが望まれます。
 賃金については記載量が多くなるため、別規程にされることをお勧めします。
 ただし、記載のポイントについては本則の中で記載する場合も、別規程にする場合も同じです。

EX)第●条(賃金の構成)

賃金は次の構成とする。
@基準内賃金
 ・基本給
 ・諸手当(通勤手当、住宅手当、役職手当)
A基準外賃金
 ・割増賃金(時間外労働、休日労働、深夜労働)

 

第●条(基本給)
基本給は本人の技能、業務遂行能力等を考慮して各人で定める。

 

 8、賃金の支払いの方法
賃金の支払い方法に関する規定を定めます。
給与の支払いに関して、必ず知っておくべき5原則があります。
@全額支払いの原則
A直接支払いの原則
B通貨払いの原則
C一定期日支払いの原則
D月1回以上支払いの原則

 

しかし、現実ではこのような状態ではないですよね?
毎月、総支給額から社会保険料などが控除された金額がご自身の口座に振り込まれる。
そのような方が多いのではないでしょうか?
このような内容の支払い方法にする場合も必ず、就業規則(賃金規定)で定めておく必要があります。
ここでは冒頭のみのご案内です。

EX)第●●条 賃金は、従業員に対し、通貨で直接その全額を支払う。
2 前項について、従業員が同意した場合は、従業員本人の指定する金融機関の預貯金口座又は
証券総合口座へ振込により賃金を支払う。
3 次に掲げるものは、賃金から控除する。

 9、賃金の締切り及び支払いの時期
賃金締め日と支払いの時期について定めます。
よく言われる「●●日締めの●●払い」の内容ですね。

EX(賃金の計算期間及び支払日)

第●条 賃金は、毎月末日に締 め 切って計算し、翌月10 日に支払う。ただし、支払日が休日に当たる場合は、その前日に繰り上げて支払う。

 

2 前項の計算期間の中途で採用された前項の計算期間の中途で採用された労働者労働者又は退職した又は退職した労働者労働者については、月額のについては、月額の賃金は当該計算期間の所定労働日数を基準に日割計算して支払う。賃金は当該計算期間の所定労働日数を基準に日割計算して支払う。

10、昇給に関する事項
昇給に関するルールも定める必要があります。
具体的な金額などは定める必要はありませんので、柔軟な対応が出来る内容にしておくことがよいでしょう。

 

EX)第45条 昇給は、勤務成績その他が良好な従業員について、毎年4月1日をもって行うものとする。ただし、会社の業績の著しい低下その他やむを得ない事由がある場合は、この限りではない。

2 顕著な業績が認められた従業員については、前項の規定にかかわらず昇給を行うことがある。
3 昇給額は、従業員の勤務成績等を考慮して各人ごとに決定する。

 

11、退職に関する事項
こちらも給与規定に次いでトラブルが発生しやすい内容です。
退職の申し出の時期に関して、意見の食い違いがあることが多いように見受けられます。
何日前までの申し出を受理するべきか、労働基準法では定められておりません。
ですので、一般的に民法の第627条を根拠に14日であるとする場合が多いでしょう。
(※一般的にであり、その他条件によって変動します。)
細かな規定を定めることによってトラブルを未然に防ぎましょう!

第〇●条 前条に定めるもののほか従業員が次のいずれかに該当するときは、退職とする。

@ 退職を願い出て会社が承認したとき、又は退職願を提出して14日を経過したとき
A 期間を定めて雇用されている場合、その期間を満了したとき
B 第●●条に定める休職期間が満了し、なお、休職事由が消滅しないとき
C 死亡したとき
2 従業員が退職し、又は解雇された場合、その請求に基づき、使用期間、業務の種類、地位、賃金又は退職の事由を記載した証明書を遅滞なく交付する。

 

 

 

ポイント
 記載しなければならないことは法律に定められている。
 定める内容は、法律の範囲内で定めなければならない。
 最低限の内容だけでは、トラブルのもとになりかねない。
 以上の規定が含まれていないものは不備となる

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